鉄拳さんのパラパラ漫画が泣ける。性善説と性悪説は誤解されている。

鉄拳さんの『社会を明るくする運動』

白塗りの奇抜なメイクと悪役っぽい衣装がトレードマークのよしもと芸人、鉄拳さんのパラパラマンガ『社会を明るくする運動』がYouTubeの法務省チャンネルで公開され、感動を呼んでいます。

3分間のショートムービー作品は、鉄拳さんの風貌からは想像もつかないほどほっこり優しいタッチで描かれています。

ストーリーは、ある少年が両親の不仲がきっかけで不良と付き合うようになり、補導され、その後保健師さんや地域の人たちの支えで立ち直っていくというもの。

この記事では、鉄拳さんのパラパラ漫画をヒントに性善説と性悪説について哲学してみたいと思います。

鉄拳さんにもあった「暗い過去」

このショートストーリーのように、鉄拳さん自身も小中学校のときに悪いことをして警察のお世話になったことがあるそうです。自暴自棄になった鉄拳さんですが、周りの人の支えのおかげで立ち直ることができたと語っています。

問題行動を起こした後、お父さんはドライブや映画に連れて行ってくれ、コミュニケーションが取れるようになり明るくなりました。

見捨てないで支えてくれる人がいることを多くの人に知ってもらいたいということで、鉄拳さんは1000枚以上の原画を無償で提供。法務大臣から感謝状が贈られ、「すぐに親に電話して、自慢したい」とあいさつしました。お父さんも感激でしょうね。

性善説と性悪説の誤解

ショートムービーの趣旨について、鉄拳さんは自信のブログでこのように述べています。

犯罪は悪い事です。

犯罪が無くなる事が1番です。

しかし子供の頃はたいして悪い事と思っていなくて犯罪に手を染めてしまい、そのまま非行に走ってしまいます。

なるべく多くの方に保護司さんの存在と、更生させる環境、活動がある事を知ってもらいたいです。

犯罪を犯す子供も、根は素直なんだから、ちゃんとした環境があれば更正できる。温かく見守りましょう、ということですね。

それに対して、「そんなのは性善説だ、子供の内から犯罪を犯すなんてとんでもない悪人なんだから世に放つな」と性悪説を主張する人もいるでしょう。

しかし、性善説=人は信じるべき・性悪説=人は疑ってかかるべきの意味は誤解されて使われているものです。

どちらも「良い人間も悪い人間もいない」の意味

性善説は、人はもともと生まれながらに「善いことをする」道徳観を持っていますが、成長してその本質が汚れたり隠されてしまうので悪いことをしてしまうという孟子の唱えた人間観です。

性悪説は、人の本質は利己的な欲望であって、「何が善いことか」は後天的に学ばないと習得できない、とする説です。孟子に対立して荀子が提唱しました。

どちらにしても、人は善いことも悪いこともしてしまう。だから、本質を発揮できるように/利己的な欲望を抑えるように学ばないといけませんよ、というお話しなのです。

人の心に両方ある善と悪、どちらをベースと見るかというだけの違いであり、能天気に人を信じてもいけないし、人間不信になってもいけません。100%善い人もいないし、100%の悪人もいない。

だからこそ、成長途中の子供に対しては特に善い面が出るように関わっていくべきなのではないでしょうか。

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